ミステリーコールって?
お客さまの状態に左右されずにスキルを評価することが可能
小売業では、一年に何度か店舗の接客応対などサービスレベルの調査を実施しています。専門の覆面調査員がお客さまを装って店頭を訪れ、あらかじめ設定された調査項目に従って接客の応対品質をチェックします。これはミステリーショッパーと呼ばれ、電話応対やコールセンターの場合、これとよく似ているのが「ミステリーコール」です。
顧客を装った調査員が電話をかけて、センターの応対品質を調査するものです。品質調査はモニタリングでも可能ですが、実際に自分が顧客としてコールすることで、コミュニケーターの応対に対する顧客の心理や具体的な回答内容などが詳細にわかります。
また、モニタリングは実際のお客さまからの電話を聞くため、お客さまの状態や、コミュニケーターとお客さまの相性など、さまざまな要素が影響を及ぼします。
一方で、ミステリーコールではシナリオを決めたうえで、お客さま役のパーソナリティや状況を設定して、同一の条件で電話するため、チェックしたい項目を的確に評価することができます。さらに、他社の応対品質を調査し、比較することも可能ですし、同じシナリオで継続することによって、応対品質の経年変化をウォッチすることができます。
日本では、品質管理に十分な予算を割かないコールセンターが多いですが、電話応対はいわばセンターの「商品」。たとえ小規模でも、その品質をチェックする”しくみ”を備えておく必要があります。