5. 驚くべきモニタリング効果とは!
センターの「モニタリング」、どうしてますか?必要なことはわかっているけれど、負担ばかり大きい割に、本当に効果があがるのかわからない…と考えていませんか?ここでは、モニタリングのその効果を考えていきましょう。
(1)驚くべのモニタリング効果とは
従来のモニタリングはお客さまとコミュニケーターの会話を聞き、声質や言葉づかいに重点が置かれてチェックしていましたが、現在では、そのやりとりを評価・分析して様々な効果を引き出すものとして重要視されています。
モニタリングを実施すると、コミュニケーター個人の応対品質レベルだけではなく、コールセンター全体の体質を知ることができます。その結果、コミュニケーターへの個別指導やモチベーション管理への対応も可能です。また、スクリプトなどのオペレーションツールや研修計画の評価・見直すことが可能です。さらに、顧客満足度の向上や売上向上、運営コストの軽減、競合対策、ブランディング等にもこのモニタリング結果を使うことをお勧めしています。
(2)豊富なセンター関係者へのメリット
モニタリング結果はセンター関係者が各々に自社センターの現状を把握したり、改善点を見出したりすることが可能です。コミュニケーターは客観的に自分のトークが確認でき、スーパーバイザーにおいては教育・育成計画が立てやすくなります。また、品質管理者にとってのモニタリング結果は、応対品質の正確な把握ができることで、研修計画を立てることや、人材配置の適正化、採用方針の明確化、スタッフのモチベーション管理に使われています。加えて、センター長においては、お客さま満足度の把握や競合他社とのレベル比較を通じて、センターの運営戦略に役立てることができます。
(3)モニタリングの評価指標が重要!
モニタリンをうまく活用すれば、コールセンターの目標数値は向上します。そのためには、「顧客視点」と「企業視点」の双方を盛り込んだモニタリング評価基準を決める必要があります。これまで、コールセンター業務は問い合わせ対応が中心であったため、どうしてもマナー中心となっています。内容が高度になると、「迅速な問題解決」や「十分な商品知識」がお客さまから求められ、あるいはビジー状態が慢性的なセンターでは、まずは「つながること」が最も重要と考えます。そのように、効率と品質、お客さま満足と企業のすべきことのすべてを加味する必要があり、それらの要望をどのように満たすか、その落としどころを探しだすことがポイントと言えます。
(4)見直すべきモニタリング指標!
モニタリングにおける評価指標は、一度決めたら継続的に長く使えるものではありません。モニタリングで効果が上がらない大きな要因の1つに、「誤ったモニタリング指標」があります。ひとつは項目数が多すぎる、もしくは少なすぎるケースです。モニタリング項目は今までの経験上、18-25項目程度が適切であり、センターのミッションや目指すべき応対といかに結び付けるかが重要です。その他に、マナー面が全体の8割を超えてしまうものなど、バランスに欠くものも見直すのがよいでしょう。また、コール内容やコールの目的が変更した場合などは、評価項目を改定するのがよいでしょう。