4. 課題の棚卸しと優先順位付け!
コールセンターの改善業務の対象は多岐にわたるうえに、どれをとっても簡単ではありません。目先にある課題に着手するのではなく、課題の優先順位づけを行ってからスタートさせるのがよいでしょう。
(1)現状診断で明らかになった課題と解決にむけた優先順位づけ
以下は、コールセンター現状診断をした際に頻度高く出てくる課題をです。同様の課題を抱えてはいませんか。
このような課題はありませんか?
- コールセンターの役割や位置づけを示すミッション(方針)が明確でない
- センター運営の管理指標(KPI)が不明確、もしくはバランスは最適でない
- 人材評価の仕組みが整備されていない、もしくはミッションと連動していない
- 応対品質があまりよくない、ご指摘やミスが一定割合で発生している
- 応対品質を管理するための仕組みや指標がない、もしくは見直されていない
- アウトソーサーの管理がうまくいっていない
- スクリプトなどのツール類が不足している、もしくは精度が低い
- コミュニケーターの知識やスキルが不十分
- スーパーバイザーの教育が不足しているため、個人に依存している
- 研修や現場教育が不足している、もしくは精度が低い
- 従業員のモチベーションの状態があまりよくない
(2)課題の優先順位づけ
棚卸しされた課題をみると、粒の小さいものから大きいもの、できそうなもの難しそうなものと様々でしょう。もちろん、一度にすべてに着手する訳にはいきません。不足があった項目については、「着手難易度」と「改善への貢献度」の二点を踏まえて優先順位をつけてみるとよいでしょう。
上記は、仕分けの一例です。以下の4つの象限に課題をプロットしていくと、 <仕分け分類A>から着手するのがよいことがわかります。
<仕分け分類A>
着手難易度は低く、かつ改善への貢献度が高い
<仕分け分類B>
着手難易度は高いが、改善への貢献度が高い
<仕分け分類C>
着手難易度は低いが、改善への貢献度が高くない
<仕分け分類D>
着手難易度は低いが、改善への貢献度も高くない