7. 精度の高い「スクリプト」は用意されているか?!
現在のスクリプトは何点ですか?
コールセンター運営において、コミュニケーターをバックアップする「スクリプト」は重要なツールです。しかし、作るのが難しく、スクリプトに課題を抱えているケースは珍しくありません。個々のコミュニケーターに依存することなく、ばらつきのない安定した会話づくりを目指して、質の高いスクリプトを作成しましょう。
(1)能力を問うよりも、センター側のサポート不足を認識しよう!
コールセンターにおける目標をクリアできない、あるいはコールセンターの実績が上がらない。このような問題に対して、これらの原因は電話応対しているコミュニケーターの能力に課題があると単純に考えてはいけません。ほとんどの場合、コールセンターを運営する側に問題点があるのです。例えば、あなたは電話で最寄りの駅から会社までの道順を即座にわかりやすく電話で伝えられますか、あるいは、ある商品のメリットをすぐに20秒で説明できますか。たぶん、ほとんどの人が難しく感じることでしょう。
コミュニケーターにお客さまと接しながら説明を考えさせるのではなく、あらかじめ口語で書かれた台本(スクリプト)を準備しておくことが必要です。また、スクリプトはただ存在すればいいのではなく、「使えるもの」でなくてはいけません。つまり、センター側で頼りにできるスクリプトを用意して、それを見ながら、あるいは頭にいれながら応対することができているかが重要なのです。
(2)そのスクリプト、どのくらいの質ですか?
また、時々見受けるケースとしては、お客さまが見るようなカタログやパンフレットをそのまま直接、コミュニケーターに渡して終わりにしている。もしくは、WEBサイトに書かれた情報をパワーポイントに打ち替えただけの資料を渡している場合があります。しかし、それでは、お客さまと同じレベルの商品知識であり、それもアイテム数が多いとなれば、たとえ熟練度の高いコミュニケーターでも配布資料を棒読みするしかありません。スクリプトは作成するのに時間とパワーを必要としますが、よいものができれば、それを使って多くのコミュニケーターが会話をするため、最終的には効率のよい取り組みとも言えます。
(3)口語でまとめたコミュニケーター用のスクリプト
コールセンターにおいて、コミュニケーターが話す内容や言葉は非常に重要です。企業の一員として、企業の商品を購入してくれるお客さま(ターゲット)に対して、一番的確でわかりやく理解できるものでなくてはならないのです。それゆえ、「です・ます」調の口語でスクリプトを基本としたトークを準備しておくことが大切です。もちろん、慣れればスクリプトがなくても話せるようになりますが、経験の浅いコミュニケーターが多いセンターでは、スクリプトの精度と使い方で数値は大幅にアップするでしょう。
スクリプトを作る前に、どんな説明をするのか。ターゲットと商品メリットなどを踏まえた「コール設計」を決める必要があります。これができたら、スクリプトの作成と使い方に入ります。これらは、コールセンターのレベルアップに直結するため、まず最初に手がけられることをオススメします!