新たなセンターミッションの実現にむけて、着実な成長とその手応え。
三菱電機 お客さま相談センター
センター長
浜川 一成さま
実施したサービス:
はじめの一歩は、「あるべき姿」の見直しから
お客さま相談センターについて教えてください。
浜川
お客さま相談センターは、商品に関する使い方や不具合のご相談、またこれから購入されるお客さまからのお問い合わせを受け付けています。
石橋
浜川センター長が異動されてきた時と、私どもが三菱電機さんにお世話になり始めた時期はちょうど同じ頃でしたね。
浜川
そうでしたね。異動してきたころは、コールセンターという職場が初めてだったこともあり、すべてが新鮮でした。また、最初は応対品質とはどういったものなのか、捉えることを難しく感じていた時期でもありました。
そのような中で、新しいミッションを検討する会議からプロジェクトがスタートしました。
浜川
それまでは「お客さまをお待たせさせない、丁寧な対応」をスローガンとして掲げていましたが、今回「お客さまからの『ありがとう』のために」を新たなミッションとして定めました。ミッションづくりは、石橋さんから提案があったと聞いています。
石橋
品質向上にむけての提案の機会をいただいた際、プランを検討するにあたって、何本かのミステリーコールを実施しました。その時に、とても丁寧で、また知識が豊富でプロらしい応対だと感じました。一方で、それらを強みにすればファンづくりができるのに、そこには至っていない気がして、大変もったいないことだと考えました。提案にあたっては、現在の「目指すべき応対」が影響しているのではないか、と仮説を立ててご提案をした次第です。
浜川
そうだったのですね。品質向上の施策を検討するにあたっては、3つの会社さんにお声かけをさせてもらったのですが、石橋さんの提案は品質をアップさせるための工夫や具体的なアドバイスが期待できると感じ、決定したと前任者から聞いています。
石橋
選定の理由を初めてお伺いしました!嬉しいお言葉をありがとうございます。
今回、センターミッションを見直すにあたっては、御社のなかでも検討をいただきましたが、どんな議論が交わされたのですか?
浜川
ミッションの検討は正直大変でしたね。議論を重ねていくなかで、一体、どこに着地するんだろうかと感じたこともありましたが、「この仕事は何のためにやってるの?」に立ち戻ったときに、お客さまに『電話して、よかった!』と思ってもらえる、そこが原点だろうと考えて、今回のミッションになりました。
石橋
新しいミッションは、シンプルでわかりやすく、またセンターの活動にフィットしていて、とてもいいなと思いました。
モニタリング指標を『お客さま視点』に
石橋
いま、策定したミッションを実現するため、さまざまな取り組みを展開していますが、先週はちょうど現場の管理者層に向けての研修がありました。みなさんの反応はいかがでしたか?
浜川
かつては、品質管理や人材育成は品質教育部門が中心となって進めてきました。しかし、「現場の管理者も一体となって取り組まないと品質向上は難しい」というアドバイスがあったので、少しずつ体制を整備しているところです。先週の研修は私もリモートで見学しました。センターの応対事例をみんなで聞いた場面では、「うちには、こんな素晴らしい応対があるんだ!」など、さまざまな気づきがあったようです。あとは、具体的な指導方法を学習したことで、「こんな風にすればいいんだ!」と思えたこともよかったのではないでしょうか。こういった機会を増やしながら、センター全体で意識を持って取り組むことで、いい方向にいくのではないかな、と感じました。
石橋
私も大きな手応えを感じました。今後も、現場の管理者のみなさまのサポートをいただきながら、一緒にがんばっていきたいと思っています。
現在、年2回のモニタリング+フィードバックの業務を承っています。その点についてはいかがでしょうか。
浜川
まず、個々の担当者が、自分の課題をはっきりと認識できている点がすごくよいと考えています。一人ひとりが、「ここはできている、ここはできていない。どうしたら、できるようになれるだろう」と悩んでくれていることは、必ず次につながると感じています。
浜川
今回、新しいミッションに合わせてモニタリング指標も見直していただきました。以前は、「何が言えていたか」で評価する傾向にありましたが、新たな指標では「お客さまから、どう感じてもらえるか」に変更した点は大きいと思っています。報告書のなかでも、定量的にみた際、現在の弱い部分が明確になり、今後の改善の方向性に重み付けができた点がよかったと思っています。
石橋
そうですね、モニタリング指標を、企業視点からお客さま視点に変更したことは大きいですね。フィードバックで担当の方とお話をしていると、「今回のミッションができて嬉しい」とか「前よりもやりやすくなった」というお声はよくいただきます。
石橋
余談ですが、先日のフィードバックの際に、ある担当者が「とてもお客さまに喜ばれた応対がありました!」と録音ナンバーを教えてくれました。一緒にその応対を聞いたところ、ご高齢のお客さまが「ありがとう!!!」と何度もおっしゃっていて、とても素敵なやりとりでした。その応対もよかったのですが、私としては、自ら音声を持ってきてくれたことが嬉しくて、このような小さな芽が大きな花を咲かせるのではないかと感じました。
浜川
そんな素晴らしいやりとりがあったのですね、それは本当に嬉しいことです。
現場のみんなに、「やってきてよかった」と感じてもらいたい
最後に、今後、当社に期待することをお聞かせいただけますか。
浜川
スタートしてからここまで非常にいい流れできていますので、これは継続させたいと思っています。かと言って、たくさんのことは一度にできないので、弱点を見極めつつ、最も効率のよい改善提案をいただけたらと考えています。何よりも強く思うのは、現場のみなさんが本当に一生懸命にやってくれているので、取り組みに対して、「やってきてよかったなぁ」と実感できることを目指していきたいです。
石橋
それは、本当にそうですね。私もつい前のめりになってしまうので、『着実に一歩ずつ』を心に留めながらご提案ができればと思います。そして今後も、電話応対をするみなさんが、お客さまからの心からの「ありがとう」をもらえる機会を増やせるよう、努めたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
浜川
こちらこそ、一緒にがんばっていきましょう。
インタビューを終えて
今回のインタビューでは、浜川センター長の現場の第一線で働く人たちへの思いや、センターの成長に対するお考えをお聞かせいただくことができました。弊社の良かった点はいつもお伺いしづらいのですが、私ども選定いただいた理由やご提案に対する評価など、大変嬉しいお言葉をいただき、今後の活動の励みになりました。浜川センター長、お忙しいなかお時間をいただき、また貴重なお話をありがとうございました。
インタビュー実施日:2021年10月11日
三菱電機株式会社 公式サイト
https://www.mitsubishielectric.co.jp/
インタビュア:株式会社booster 石橋由佳